協議書・契約書・示談書:損害金・損害賠償額の予定・法定利率・損害賠償額の上限など【福岡の行政書士による無料相談】

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協議書・契約書・示談書等の記載条項

協議書・契約書・示談書

損害金についての条項

損害賠償額の予定とは

債務が期日に履行されない場合に、商品の保管費用や、代金の利息に相当する損害等を被ることになりますから、その損害金に関する条項をあらかじめ定めておく必要があります。このように、あらかじめ損害が発生する場合を予想して、契約によってあらかじめ賠償額を定めることを「損害賠償額の予定」といいます。

もし、損害賠償額を予定していない場合は、年5%や年6%の割合による損害賠償しか請求できないため、これ以上の損害の発生が予想される場合には、あらかじめ賠償額の定めをしておく必要があります。

なお、この損害賠償額の予定は、相手方に債務の履行についてプレッシャーを与えるという意味においても有益です。

損害賠償額の予定によるメリット

本来、損害賠償の請求のためには、

  • 相手方が債務を履行しないことが相手方の落ち度によること
  • 自分に損害が発生したこと、およびその発生した損害額
  • その損害の発生が、相手方の債務不履行と相当の因果関係にあること

の3つを立証しなければなりません。

しかし、この3つの要件すべてを立証することはかなり困難であり、金銭債務においては特に難しいのが実情です。また、金銭については、通常一定の利殖行為(資金の運用により利子や利益を得て財産を増やすこと)を行うことから、民法第419条の規定によって、特別の例外が定められています。

民法 第419条 金銭債務の特則

第419条 金銭の給付を目的とする債務の不履行については、その損害賠償の額は、法定利率によって定める。ただし、約定利率が法定利率を超えるときは約定利率による。

2 前項の損害賠償については、債権者は、損害の証明をすることを要しない。

3 第一項の損害賠償については、債務者は、不可抗力をもって抗弁とすることができない。

この規定により、債権者は次のようなメリットを受けることができます。

メリット1 相手方に金銭債務の不履行がある場合には、常に法定利率によって損害賠償の請求をすることができ、もしこれより高い約定利率が定められている場合には、約定利率によることが認められます
メリット2 民法第419条の規定により、請求する側は自分に損害が生じたこと、それが法定利率ないし約定利率の割合による損害であること、その損害が相手方の債務不履行と因果関係があること、これらすべての事実を証明する必要がなくなります
メリット3 相手方は、代金の支払いが遅れたのが自分の責任ではなかったことを理由として、損害賠償の責任を逃れることができなくなります

このように、民法第419条の規定は、債権者にとって非常に強力な味方になってくれる規定ですので、積極的に活用してください。

法定利率とは

法定利率とは、民法が適用される場合は年5%、商法が適用される場合は年6%の割合による利率です。

損害賠償額の予定と裁判

当事者間で合意された損害賠償の予定額については、もし後で裁判になったとしても、裁判所は勝手にこの額を増減することはできません(民法第420条)。

民法 第420条 賠償額の予定

第420条 当事者は、債務の不履行について損害賠償の額を予定することができる。この場合において、裁判所は、その額を増減することができない。

2 賠償額の予定は、履行の請求又は解除権の行使を妨げない。

3 違約金は、賠償額の予定と推定する。

損害賠償額の上限

当事者は法律の規定や公序良俗に反しない限り、原則として自由に損害額の予定を定めることができます。

賠償額があまりにも過大であり、公序良俗の観点からみて不当なものと認められる場合には、損害賠償額の定めは民法90条により無効とされる場合もあります。この場合には損害賠償の定め自体がなかったことになりますから、民法第419条に立ち戻り、法定利率による損害の請求しかできないことになります。

民法 第90条 公序良俗

第90条 公の秩序又は善良の風俗に反する事項を目的とする法律行為は、無効とする。

消費貸借による債務の場合

消費貸借による債務の場合、損害賠償額は利息制限法という法律によって規制されており、元本が10万円未満の利率は29.2%、10万円以上100万円未満の場合には26.28%、100万円以上の場合には21.9%を上限としています(利息制限法の上限利息の1.46倍)。

元本 上限
10万円未満 年29.2%
10万円以上~100万円未満 年26.28%
100万円以上 年21.9%
消費貸借以外の原因による債務の場合

利息制限法は、金銭の消費貸借の利息及び遅延損害金に限って適用されますから、それ以外の原因による金銭債務の場合には制限がないことになります。

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