自筆証書遺言の作成・無効のケース・トラブルを防ぐポイント・保管場所【福岡の行政書士による無料相談】

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遺言書の作成

自筆証書遺言の作成の仕方

作成も書き直しも簡単

「遺言」というと何やら難しい感じがしますが、必要以上に身構える必要はありません。

自筆証書遺言は、紙とペン、そして印鑑さえあれば、思いたったときにいつでも作成することができます。最初から最後まで他人が関与することはありませんので、内容はもちろん、その存在も秘密にしておけます。家族の状況や考え方などが変わったら、何度でも書き直せばよいのです。

作成のルールとポイント

自筆証書遺言を作成するうえで最も大切なのは、法律のルールに従って作成することです。形式に不備があると遺言そのものが無効になってしまいます。

といっても、特別に難しいことを要求されているわけではありません。最低限守らなくてはいけないことは次の2つです。

  • 全文・日付・遺言者の氏名のすべてを自筆すること。
  • 遺言書に押印すること。

以下、その他のポイントも含めて詳しく見ていきます。

全文を自分で書く

自筆証書遺言は、全文を遺言者本人が手書きしなければなりません。パソコンで作成したり代筆してもらった遺言は無効です。

日付を書く

遺言書作成の日付を、年月日が特定できるように記載します。日付は、遺言成立の時期を明らかにし、複数の遺言書の前後を判断する基準となるため非常に重要です。

「○年○月○日」というように記載するのが基本ですが、「○年元旦」や「○歳の誕生日」なども年月日を特定できるため有効とされます。

署名押印する

本文と日付を書いたら、遺言者の氏名を自筆し、押印します。

氏名は、その内容から本人が書いたものであることが明らかなときは、氏名または名だけ、あるいは雅号などでも有効とされますが、戸籍どおりにフルネームで書くのが無難です。

押印に用いる印鑑は、実印に限らず認印(朱肉を使うもの)や拇印でもかまいません。本人の印鑑であることを証明しやすいという意味では実印がベストです。

用紙や筆記用具・書式は自由

用紙や筆記用具についての決まりはありません。ただし、鉛筆は容易に改ざんされる危険がありますので、ペンや万年筆などを使用しましょう。

書式も自由で、縦書き・横書きのどちらでもかまいません。

訂正の方法には決まりがあります

遺言内容に加筆や削除、その他の変更を加える場合の方法は厳格に決められていて、この方法に基づかないものは変更の効力を生じません。

具体的な方法は下記のとおりです。変更箇所に押印したり「○字削除」などのように記載する点は一般の文書の訂正方法と同じですが、遺言書では特に署名が求められる点に注意してください。

  • 削除・書き直しの場合は、変更箇所を二重線で消す。
  • 変更箇所に押印する(署名押印に使用する印鑑と同じもの)
  • 欄外や遺言書の末尾などに変更した場所と変更内容を付記し、署名する。

なお、訂正があまりにも多くなった場合は、はじめから書き直したほうがよいでしょう。

封筒に入れ封印する

遺言が完成したら封筒に入れ、封印しましょう。そのままでも法律上は問題ありませんが、変造などを防ぐために封印することをおすすめします。

また、誤って捨てられたりすることのないよう、封筒には「遺言書」などと記載します。

無効となるケース

音声や映像による遺言 ボイスレコーダーやビデオなどの音声や映像は無効。必ず書面にする。
代筆してもらった遺言 必ず本人が書く。パソコンで作成したものも無効。
日付をスタンプで押した遺言 日付にいたるまで、すべて手書きでなくてはならない。
日付が特定できない遺言 「平成○年元旦」は有効、「平成○年○月吉日」は無効。
署名押印がない遺言 実印がベストだが、認印でもよいので必ず押印する。
夫婦で一緒に書いた遺言 共同遺言は認められていない。必ず1人ずつ作成する。

遺言でトラブルを防ぐために

作成した遺言をあえて家族に公表し、事前に理解を得ておくというのもひとつの考え方です。遺産相続について生前に家族で話し合いをもっておくことは理想的といえます。

しかし現実には、遺言者の死後はじめて家族が遺言書を目にするケースが大半ですから、分かりやすく、かつ家族の理解が得られるような遺言とすることが大切です。遺言自体が争いの火種になっては元も子もありません。

そのためには、前述の形式のルールを守ることはもちろん、誰にでも分かる明確な書き方を心がけることが大切です。財産が特定できなかったり、何通りもの解釈ができるようなあいまいな表現はトラブルのもとです。

また、特定の相続人に極端に不利な内容にならないように注意することも必要です。遺留分の侵害があった場合、侵害された人は遺留分減殺請求により侵害額を回復することはできますが、そのような負担を家族に強いるべきではありません。

相続人の間の取り分に差をつける理由や事情がある場合は、生前に話しておくのが理想ですが、それができない場合は、遺言にその理由を合わせて記しておきましょう。このような心遣いが遺産相続争いの防止につながります。

トラブルのもとになるような遺言例
遺産・財産が特定できない たとえば「すべての不動産」「すべての銀行預金」と遺言に書かれていた場合、不動産がどこにあるのか、どこの銀行の預金なのか分からずに遺産の調査をしなければならないことがよくあります。そうならないためにも、不動産については登記簿謄本(登記事項証明書)に記載されている地番・家屋番号など、銀行預金については銀行名・支店名・口座番号などをもれなく記載するようにしましょう。
遺留分の侵害がある 遺産を取得する人と、遺留分を侵害された人との関係が険悪になるおそれがあります。
形式に不備がある 日付や署名押印が封筒にしかなかったり、訂正方法が不完全だと、有効・無効をめぐり裁判になることもあります。

遺言の保管場所

自筆証書遺言の場合、悩ましいのが遺言の保管についてです。すぐに見つかる場所では変造や隠匿の心配がありますし、かといって誰にも分からない場所にしまいこみ、肝心なときに発見されなければ意味がありません。

そこで、普段は家族の目の届かない場所で、しかも遺産整理の際には必ずチェックされるような場所を選ぶとよいでしょう。たとえば書斎の鍵付きの引き出しや金庫などが考えられます。

また、信頼できる知人に預けたり、日記をつけている人なら、日記に保管場所を記しておくのもひとつの方法です。

「自筆証書遺言の作成の仕方」のポイント

  • 遺言の全文・日付・氏名を自書し、押印する。
  • 訂正は決められた方法で行う。
  • 誰にでも分かる明確な表現を心がける。

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